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田中琴葉や喜多見柚が好き

喜多見柚とシンデレラガール総選挙

現在シンデレラガール総選挙が開催中です。中間結果はすでに発表されていますが、喜多見柚は総合5位、Pa2位と好順位につけており、注目を集めているといえるでしょう。というわけで、この機に乗じて担当語りをしてやろうというのが今回の趣旨になります。以前の記事にてSSRが出た衝動のまま今回に近いことを書き散らしていたのですが、自分でも見返すと読みにくかったのでもう少しマシにしようというのもあります。

 

 

まずそもそも、なぜ総選挙で投票するのかという話から始めたいと思います。

一つ明らかなものとして、総選挙がボイスをつけるための場として機能しています。現在ボイスのない柚においても、当然声をつけたいという大きな期待があります。担当目線としてひとつ付け加えるなら、意外にも柚はほかの子との絡みがあまり多くありません。シンデレラガールズ劇場では、フリルドスクエアとの交流は多いものの、それ以外のアイドルとの共演はなんと156話を最後にここ4年近く途絶えています。直近ではFourWindColorsなど、動きが全くないわけではないのですが、もっと色々な会話を見たい。デレステコミュでは多くの新しい掛け合わせが生まれていますから(個人的には志希と飛鳥の絡みなんかはドツボでした)、ボイスを手に入れることでそういった横の広がりを見せてほしいというのが大きな動機としてあります。

それ以外にも担当声優さんがつくというのは多方面に利が考えられ、またそれらは早ければ早いほどいいですから、是が非でもこのチャンスを逃すわけにはいかない、となるわけです。

 

さて、上記のことは当然ほかの声なしアイドルにも言えることです。大きく論法が変わることもないでしょう。しかしこれはボイス総選挙ではないですから、これだけでは先の問いに答えたことにはならないと思います。声ありも声なしも同じ土俵に立ち、彼女らは一体何で争っているのでしょうか。

それは、彼女たちが「シンデレラガール」になったとき、どのような物語が提供できるかということです。前回の島村卯月は広くその物語を共有できた例といえるでしょうし、私個人で言えば「塩見周子がシンデレラガールである」という事実は彼女を見るうえで外せないものになっています。

 

 

ここまでダラダラ書いてようやく本題に入れます(文章が冗長になるのは下手な証拠)。つまり、「喜多見柚がシンデレラガールになるとはどういうことか?」というのがメインの問いかけになります。

 

 

彼女の文脈の中でシンデレラガールはどういう意味を持つのか、先日のSSR特訓コミュにて彼女はこんなことを言っています。

 

「めざせ!じゃなくて、めざさない、トップアイドル!」(SSR[ハイテンションスマッシュ]喜多見柚・特訓エピソード)

 

なかなかセンセーショナルなことをいう子です(もちろん前後を切り取っているのですが)。これを額面通りに読むと、彼女と総選挙の相性はすこぶる悪いように見えます。しかし、この発言の背景にこそ今回の主眼たる喜多見柚の哲学がありますから、これをもう少し掘り下げてみます。

 

これは、そもそも「なぜアイドルになったのか」ということと大きく関係しています。以下簡単のためモバマス版に限定して話をしますが、彼女がアイドルを始めたきっかけはこう(前記事でも使った)。

 

「へへっ。何か面白いことないかなーと思ってぶらついてたら、アイドルにスカウトされちゃうなんてね!こんな面白いコト、そうそう無いよね?アタシ、実はラッキーだったのかな!なーんて!へへっ!」(N喜多見柚・アイドルコメント)

 

さて、この出会いは以降のカードでもたびたび言及され彼女の中で「聖なる夜の奇蹟」として特別な意味を持っていることがうかがえるのですが、今注目したいのは「面白いことを求めてアイドルになった」という点です。したがって、彼女のセリフは基本的に楽しい・面白いという感情に満ちています。

そして特筆すべきは、柚はこの「楽しむ」ということをアイドルをやる理由として採用し、かなり意図的・戦略的にそれを実践しているということです。ここで先のSSRコミュに戻ると、彼女はそれを部活に例えて表現しています。

 

「部活って、勝つためにはじめるんじゃないよね。やってみたいから、やるもんで!」(SSR[ハイテンションスマッシュ]喜多見柚・特訓エピソード)

 

目標は、時間を経てそれが形骸化すると時として枷となり、最初に本当にやりたかったことを見えなくしてしまうことがあります(デレアニ終盤で卯月が向き合ったのもこの問題だと思います)。喜多見柚は「楽しい」から始まったアイドルなのだから、彼女は常にそれに立ち返り、楽しいアイドルとしてここまでやってきたのです。先の発言の種明かしをすると、「めざさない、トップアイドル」というのは、「トップアイドルは楽しんできた結果としてついてくるものである」ということを表現した文章だったのです。

 

「目指さなくても続けられたら、本当に好きってことなのかも♪」(SSR[ハイテンションスマッシュ]喜多見柚・特訓エピソード)

 

(一つ補足しておくと、楽しむというのは「アイドルを全力で楽しむ」ということです。そこには強い能動性があり、決して不真面目になるということではありません。これもSSRエピで言ってる・・・というか、上記のことはエピソード見た方が100万倍まとまっててわかりやすいので是非そっち見ましょう。恒常だからいつでも引けるし、最悪いろいろあるので・・・)

 

以上を踏まえて、喜多見柚をシンデレラガールにするとはどういうことか。それは彼女に「結果」を用意してやるということです。今まで楽しんできたことは間違いじゃなかったと、その在り方を肯定するのです。それはトップアイドルを「目指さない」彼女が手に入れるからこそ純粋な「結果」として機能するのだと考えています。

 

 

一つ結論のようなものが出ましたが、以下第二部として別の角度から考えてみましょう。先ほどの「結果を贈る」というのは多分にメタ要素を含んでいますが、ではアイドルの文脈で見たとき彼女とシンデレラガールにはどういう物語が考えられるでしょう。別の言い方をすれば、アイマス世界の中においては何が喜多見柚にシンデレラガールを与えるのでしょうか?それは(私の)答えからいうと、彼女の持つ「遍在性」(あまりいい表現ではありませんが)だと思います。

 

 柚に触れてみると、第一印象とは異なり彼女はかなり自己評価が低いということに気付きます。

 

「アイドルとして見ると、パッとしないな~。まあパッとしてない柚だから、当たり前だけど。」(デレステ・喜多見柚とのメモリアル3)

「だいたい、これくらい。なにやっても普通って、よく言われる!」(第9回アイドルLIVEロワイヤルボス)

 

これは、先程も少し触れた彼女の出自(というかアイドル以前)に関係しています。

 

「柚さ、昔から、目立ちたがる子じゃなかったんだ。」(R+[フレンズホリデー]喜多見柚+・親愛度MAXコメント)

 

喜多見柚は、もともとアイドルを志していたわけでも強烈な個性があったわけでもない、ごく普通の女の子でした。それが、クリスマスの日のスカウトによって急にアイドルという別世界にいわば放り込まれたのです。ではそんな柚がなぜスカウトされたかといえば、「何か面白いことないかなーと思ってぶらついてた」というその点が、どうしようもなく輝いていたからです。極端に言えば、ただその一点において彼女は運命的な出会いを手繰り寄せたのです。

彼女はアイドルとして活動を始め、恐らく周りの非凡さに圧倒されたことでしょう。そして「なぜ自分がスカウトされたのか」と考え、先述の答えにたどり着きました(この辺りはぷちエピソードに詳しいので見ましょう)。そうして、「楽しむ」ということを第一義的な目的として置いたアイドル喜多見柚が生まれたのです。

こうして生まれた楽しむ姿勢というのは、決して生半可なものではありません。「この手の届く限りを楽しいコトで彩りつくしてやろう」という強い気概です。仲間もファンもプロデューサーも柚自身も、みんなを楽しくさせる。

特にアイドルとしてファンに向き合うとき、柚の出自は強い武器になります。なぜなら彼女は、自身がそうであったように楽しむことは奇蹟を起こすと知っているからです。そこに彼此の境界はありません。

 

「柚はアイドルじゃなくて、遊び相手だよ!」(SSR+[ハイテンションスマッシュ]喜多見柚+・カードコメント)

 

彼女がシンデレラガールになったとしても、喜多見柚としてのこうした本質を変えることはないでしょう。それは、新しいシンデレラガールの形として票の託す価値のあるものだと思います。

(ただし、他のアイドルについても多かれ少なかれこの要素があることは留意しておくべきでしょう。彼女の特徴は、そのことを自身を規定するものとして自覚し、意図的に使っているという点にあると思います)

 

 

さて最後に、総選挙投票時コメントに触れておきたいと思います。といっても、既に素晴らしい記事が上がっているのでもうそれ見てって感じなのですが。

nastnnouk.hatenablog.com

 

もう上の記事さえ見てもらえれば付け加えることは何もないのですが、まあえらいメタというか個人的な話を以下書きたいと思います。

まず、第5回総選挙の時のコメントがこれ。(先に言っておくと私はこのセリフ大好きです)

 

「多くは望まないカナ♪それなりにがんばって、○○サンも柚も、それなりにハッピー!そんなアイドルも求められているはずっ!」

 

2文目で「ハッピー」ということに触れ、ラストの文で一歩を踏み出すという構造になっているわけですが、1文目は見た当初かなり衝撃的でした。柚がよく自己評価の低さに言及するのは先にみたとおりで、それに連なるものとしてなるほど柚らしいというあたりで結局落ち着きました(今もそうです)が、投票コメントとしてはいささか後ろ向きであるように思えます。

翻って私はといえば、第5回で総選挙に初めて参加したのですが、中間発表後非常に動転していました。20位くらいになれば上出来だなーくらいの気持ちでいたものですから、冒頭に立てた問いすなわち「喜多見柚がシンデレラガールになるとはどういうことか?」ということにあのタイミングで初めて向き合うことになったのです。当時は結局それに対して満足のいく答えを出せず、最終結果で柚はあと一歩で届いたCD圏内を逃してしまいます。それでめちゃくちゃ個人的な話ですが、私のなかのブレがそうした結果や投票セリフなどに重なって見えました。

その後1年かけていろいろ考え、最終的にここまで書いてきたようなことが私の中で結論として得られました。今回の投票時コメントは次のようなものでした。

 

「○○サンに応援してもらえて、アタシって幸せ者~♪そんでー、この後はデザートをご馳走してもらえたり?楽しみだなー♪」

 

楽しむということを前面に押し出しており、なんならそれ以外言ってません。昨年のような迷いはなく、「自分が何をしたいのか」に非常に正直になったのだといえるでしょう。私個人としても迷うことなく彼女を応援できたらいいなと思っています。

 

 

だいたい言いたいことは以上になります。半分ほどはいつものように自分へのまとめ用のつもりでしたが、総選挙中でもあるからと多少は他人に見せられるものにしようとした結果無駄に伸びてしまいました。そうこうしてるうちに総選挙自体もあと1週間になり、挙句の果てに上位互換みたいな先行研究も見つけてしまい結局宣伝用としてはあまり意味をなさないものになってしまったかもしれません。しかし、今回の総選挙で柚が楽しんだ先にあるものを見てみたいと思ってもらえた人がもしいれば、投票していただければと思います。